巨大テクノロジー企業が「メタバース」への投資を加速している。中央大学の岡嶋裕史教授は「メタバースとは、リアルの世界から都合のよい部分だけを抽出したサイバー空間だ。リアルでの生活に違和感や閉塞感を持ったり、リアルとは別の世界で活躍したいと考えている潜在的な利用者は多数に上ると考えられる」という――。

※本稿は、岡嶋裕史『メタバースとは何か』(光文社新書)の一部を再編集したものです。

VRヘッドセットを使って仮想空間を楽しんでいる少女
写真=iStock.com/scaliger
※写真はイメージです

融合しつつある「リアル」と「サイバー空間」

メタバースは新しい言葉でもあり、使う人によって意味が異なる言葉でもあります。