※本稿は、岡野 武志『人生逆転最強メソッド 書き込みワークで即体感。やるべき「目標」が見えてくる』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
「積み上げ式」と「逆算式」の2つのルートがある
私が日本最難関の試験ともいわれていた司法試験に高卒から合格できたのは、【逆算式】の目標達成法を身につけたからでした。
目標を達成する方法には大きく分けて【積み上げ式】と【逆算式】の2つのルートがあります。【積み上げ式】は、スタートからゴールに向かって実力を積み上げていき、そのときそのときの課題をクリアしていくものです。これに対して、【逆算式】は、ゴールから逆算して、ゴールとの関係で必要な課題を見つけ出し、その課題をゴールとの関係で必要な限度でクリアしていくという方法です。
司法試験は改正が行われ、2006年から法科大学院(ロースクール)を卒業するルートができ、難易度が下がったと言われているのですが、私が合格した旧制度の司法試験は、合格率が数%しかない超難関試験でした。
もちろん、高卒でチャレンジする人はほとんどおらず、周囲のフリーターの友人に司法試験の話をしたときも、イタい人を通り越して、ちょっとヤバい人と思われるほどのぶっ飛んだ挑戦でした。
大卒は免除されるが高卒は受けなければいけない一次試験
司法試験は一次試験と二次試験に分かれており、一次試験ではいわゆる一般教養、二次試験で法律に関する試験が行われます。一次試験は大学3年生以上なら免除されるのですが、大学1、2年生でチャレンジする人や、私のような高卒の場合、一次試験からトライしなければなりません。
正直、23歳で初めて司法試験にトライしたときは、「俺やったら初受験で一発合格できるんやないか」と思っていたのです。もともと学生時代から要領が良く、勉強もそれなりにはできるほうだったので、いまから振り返れば完全な「井の中の蛙」ですが、当時は身の程知らずで軽く考えていたのですね。
しかし、蓋を開けてみると、23歳で勉強を始めた直後に受けた一次試験が不合格だったときは、「まあ、本試験の雰囲気を感じるために試しに受けてみただけだし、仕方がないか」と思ったのですが、翌年も一次試験で不合格だったときはさすがに落ち込みました。