【配慮アリ-2】返信内容を短い文言にする 1対1:17.2% グループ:9.1%

返信を短い語句のみにするというものである。語句の内容によって、さらに5つの下位分類ができる。

①「へえー」「うん」「そっか」「そやね」「それな」「なるほど」などのあいづち系 ②「おけ」「り」「了解」「わかった」などの了承系 ③相手の文言と同じ文言を返すオウム返し系 ④「笑」「笑笑」「。」(句点のみ)など、具体的な意味内容をもたない記号系 ⑤一般的な会話の終結部と同様の、「おやすみ」「じゃあまたね」「今日はありがとう」「また○○しよう」「バイバイ」などのクロージング系である。

やりとりのテンポを少しずつ遅くしていく

【配慮ナシ-1】既読無視 1対1:12.4% グループ:13.4%

既読無視は、「1対1」の場合、上記のスタンプや短い返信が来た時の対応として選択される終了方法である。つまり、もう返信しなくてもかまわないという判断がなされた状態での会話終了なので、結果として既読無視となる。一方、「グループ」の場合はそうとは限らない。「既読無視」は、後述する「未読無視」と同様、「グループ」の方の比率が高い。自分が率先して反応しなくても“場”が続いていくだろうと判断しているのである。

【配慮アリ-3】返信までの間隔をあける 1対1:10.8% グループ:4.8% 

すぐに返信せずに、やりとりのテンポを少しずつ遅くしていく方法である。この回答で興味深いのは、「1対1」が「グループ」の2倍以上多いことだ。そろそろやりとりを終えたいが、突然、既読無視や未読無視で終わるのは、コミュニケーション上、あまり好ましくないと考え、それを避けるために、いったん空白時間を作った上で反応を返す。そうすることで、罪悪感や気まずさを軽減するのだろう。意図して作った空白時間がLINE終了のサインになるというわけである。「グループ」の場合は、そういった気遣いは必要ないと言える。

「ご飯を食べる」「お風呂に入る」「そろそろ寝る」

【配慮アリ-4】ウソも方便——メシ・フロ・ネル 1対1:10.2% グループ:3.8%

これは、何らかの口実を作って会話を抜けるというものである。回答のほとんどが、「今からご飯を食べるから」「もうお風呂に入るから」「そろそろ寝るから」の3種類であった。これらは、その場から抜ける理由の定番ともいえ、相手が「本当に?」と尋ねたり「後にすれば」と止めたりできるものではない。このフレーズを伝えることによって、円満にLINEを終わらせようとする意図がうかがえる。これも返信間隔をあけるのと同様、「1対1」の方が多い。いずれも相手に対する配慮であり、免罪符として活用される方法だと言える。