そこで私も反省しました。「片付けようね」ではなく、「使ったら元あったところに戻そうね」と声をかけることにしました。戻すだけなら幼稚園児の息子も自分でちゃんとできます。
そもそも、超ズボラな私自身、負担を感じなくなりました。
私が整理収納を学んでよかったなぁと心底思うのは、どんなに散らかっても「戻そうと思えば戻せる」と余裕で構えていられることです。
日中はぐちゃぐちゃでも、寝る前には戻すようにする。これなら10分くらいです。平日はほったらかしでも、金曜日にはリセットする。それでも30分くらいでしょうか。もちろん一番ラクなのは、使ったらすぐに戻す。これなら1秒です!
これを知っていると本当に気持ちがラクです。「まっ、いっか。できるときにやれば」と思えるので、どんなに忙しくてもイライラしなくなりました。
「がんばって大掃除をする必要はありません」
片付ける、ではなく、戻す。
これだけで信じられないくらい暮らしがラクに、家事が簡単になります。年末に大掃除をしてゲッソリすることも、もちろんなくなります。
本書で紹介したことの中で、なるべく簡単にできそうなこと、すぐに試せそうなことをどれか1つ、ヒントにして試していただければと思います。
引き出しを1つ、片付けてみたらスッキリした――こんな風にささやかな「気持ちいい」を感じることができれば、そこから「心地いい」「暮らしやすい」を増やすのは意外と簡単です。がんばって大掃除をする必要はありません。少しずつ、少しずつ心地よさを広げていきましょう。