3歳からキュボロで遊び、プロ入り直前にも将棋の研鑽の合間に遊んだ
藤田さんは、藤井三冠が3歳からキュボロで遊んでいたことから、藤井家の育児を次のように推測する。
「キュボロで遊ぶには三つの条件が必要です。一つ目は積み木で遊んだ経験。指先を使って上手に積み上げないと、ビー玉は正しく転がっていきません。
二つ目はものを落とすという動作の体験が豊富かどうかです。垂直に落ちる、落ちて弾む、転がっていくという自然の法則が小さいうちから実体験として身に付いているか。子供が積み木を積んで崩したがるのは、こうした蓄積を欲しているからです。
三つ目は絵本に親しんだ経験です。絵本は場面と場面のつながりをイメージできないとあらすじが追えません。この時間感覚が備わっていないと、玉が転がった先をイメージできないのです。
これらの点を踏まえると、藤井家ではしっかり積み木などを触り、絵本を読むという丁寧な子育てをしてきたのではないでしょうか。こうした考え方は、スマホやタブレットといったデジタル機器に頼らず、手触りや実物を重視する欧州の知育玩具の考え方とも一致しています」
藤井三冠は幼少期だけでなく、プロ入りの直前にも将棋の研鑽とともにキュボロで遊んでいたという。
「将棋で使う脳の部位を違った角度から刺激するのが、ストレス解消になるのかもしれません。藤井三冠はキュボロに早くから出合うことができましたが、脳の成長には遅すぎるということはありません。手を動かす知育玩具を通じて、集中力、思考力を育てていってほしいと思います」