「たとえテスラが潰れても構わない」とEV特許を無償で公開

テスラが苦労して取得した虎の子のEV特許を2014年に無償で公開したのも、EV普及の速度をあげようとしたためだった。その結果「たとえテスラが潰れても構わない」とまで言い切ったイーロンの姿勢にその一端が表れている。

竹内 一正『TECHNOKING イーロン・マスク 奇跡を呼び込む光速経営』(朝日新聞出版)
竹内一正『TECHNOKING イーロン・マスク 奇跡を呼び込む光速経営』(朝日新聞出版)

人類と地球を救うことは自分にしかできないとの「過大な自信」がイーロンを突き動かし、製造現場に足を運ばせる。

テスラのEVは常に進化している。初代のロードスターから最新のモデル3まで、毎回新たな技術に挑戦しているから量産立上げで苦戦する。しかも、生産ラインも進化させているから、苦労は2倍以上になる。

イーロンがテスラの製造現場に入ることについては、「CEOはもっと大所高所から経営を見るべきだ」と株主からも批判が多い。

だが、2023年に予定している2万5千ドルのEVの量産立上げでも、「過大な使命感」と「過剰な自信」をまとって、イーロンはきっと製造現場に入ると著者は予想する。

映画「アイアンマン」のモデルにもなったというイーロンだが、今年で50才になった。アイアンマンのように自ら先陣を切ってその時も超人的な戦いを続けられるのか、世界は注目している。

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