問題は「立共合作」と揶揄されるような露骨な接近
野党共闘を議論する中で野党各党の執行部は、選挙区の候補者調整ばかり考えていたふしがある。比例への影響を軽視していたという点では、野党側のミスだ。
つまり、選挙区で野党が一本化すること自体は「悪」ではないが、「立共合作」と揶揄されるような露骨な接近が問題だったということになる。だから、そのような批判を浴びないように工夫して候補者調整を行えば、まだまだ伸びしろはある。
立民はこれから枝野氏の後継を選ぶ代表選に突入する。その議論の過程で野党共闘のあり方がどう総括されるか。今後の政治の行方を左右するだろう。衆院選の結果を「野党共闘の敗北」と決めつけて、それぞれが選挙区に候補を立てる道に戻るのなら、喜ぶのは自民党、ということになりかねない。