世界観は守りつつも、攻めていきたい

今回のリニューアルで味の改良や話題化を狙うマーケティングを展開し、さらには期間限定品のなかで人気が高かったいちご味を「紗々<芳醇いちご>」として新たにレギュラー商品化した。

2品体制となった“新生・紗々”は、今後どのような成長戦略を描いているのだろうか。

最後に原田さんに聞いた。

「テーマは『守り』と『攻め』です。紗々の持つ繊細な和の世界観を守りつつも、今までとは違う魅力が伝わるような攻めの姿勢で、ブランドを育てる必要性があると強く感じています。ともすると、紗々はおとなしいブランドだったことから、あまり攻めてこなかった歴史があります。期間限定の新商品を出すにしても、和を連想させるお芋や抹茶などの安定したフレーバーが中心で、やや面白みに欠けていました。今回のリニューアルを皮切りに、『どのようなアプローチをすれば、紗々がお客様の琴線に触れるブランドになるのか』ということを常に考えながら、末長く愛されるブランドへと成長させていきたいですね」

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