3.11からの2カ月間、ビールの仕込みをストップせざるをえなかったサッポロビール仙台工場。自ら被災しながら地域のために炊き出しをし、工場復興の作業を地道に積み重ねた技術屋たちの奮闘を取材した。
未知の状況で咄嗟につくった4人組制
「4人で1チームとする。全部で7チームを編成したら、すぐに被災状況の確認に走れ」
サッポロビール 仙台工場長
仲本滋哉
1961年、静岡県生まれ。大阪大学工学部卒業後、同社入社。大阪から北海道まで、全国の工場や研究所にて醸造畑を歩む。2009年より現職。
仲本滋哉
1961年、静岡県生まれ。大阪大学工学部卒業後、同社入社。大阪から北海道まで、全国の工場や研究所にて醸造畑を歩む。2009年より現職。
こう指示を発したとき、仲本滋哉は“未知の段階”に入ったと認識した。マニュアルなどはなく、これから先は工場長の自分が、多くを即断し、部下たちを動かしていかなければならない。
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