創価学会の会員は機関紙「聖教新聞」を購読している。さらに自身だけではなく、周囲に購読を勧めて、無償で配達をすることもある。なぜそこまで熱心なのか。宗教学者の島田裕巳さんは「2代会長戸田城聖、3代会長池田大作、どちらも非常に話術が巧みで、大勢の会員を引きつけ、贔屓に仕立て上げたからだろう」という――。

※本稿は、島田裕巳『「ひいき」の構造』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。

無数の一万円札
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新宗教が巨大な建築物を建てる目的

新宗教の入信動機としては、「貧病争」ということが言われる。貧しさ、病気、そして家庭内の争いごと、とくに嫁姑の争いごとから解放されることを求めて信者になるというわけである。