「モテたいから」「将来安泰だから」でもいい

さらに具体例を挙げてみます。

たとえば、受験生が「勉強を頑張って、絶対に早稲田大学に合格したい」と思っていたとします。

学習
写真=iStock.com/Tzido
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大学の公式ホームページばかりを見るのではなく、実際にキャンパスライフを送っている人や、卒業した人たちが幸せそうに過ごしている様子をフェイスブックなんかで見て、「こんなふうになりたいなあ……」と思ってモチベーションを上げるのもひとつの方法です。

女の子にモテたいから、モテるイメージのある早稲田大学を受験したという人だって実際にいますし、大手企業に就職して「将来安泰」と感じたいから就職に有利な早稲田大学を受験したという人だっていると思います。メリットを得ることをモチベーションに変えたいい例ですね。

不安や怯えはモチベーションに変えられる

逆に、デメリットをこうむりたくないという思いから、大学に落ちて大変そうな人を見るのも動機づけになりますよね。

何年も浪人していて彼女もいなくて部屋にこもっています、みたいな人がたまにユーチューブに動画を上げていたりします。いわゆる「子供部屋おじさん」が、「俺はいつかは早稲田に行くんだ」と叫びながらひたすら時間を浪費しているのを見ると、「絶対にこうはなりたくない」という危機感が生まれる。そして、その怯えをハングリー精神に変えていくことができます。

幸せなゴールをイメージしてメリットを得ようとするのか、危機感から生まれるハングリー精神でデメリットをなくそうとするのかは、人によって「合う/合わない」があると思います。

自分をコントロールするのにどちらがより使いやすいかは、やってみないとわかりません。なので、実践してみて気に入ったほうを使うようにしてみたらいいのではないかと思います。

「この不安は当然なんだ」と認める

今の日本では、おそらく大多数の人が漠然とした不安をもっていると思います。しかも昨今はコロナ禍でもありますから、「この先の経済どうなってしまうのだろう?」「この仕事は大丈夫なんだろうか?」と、不安になる要素だらけなわけです。

逆に今、何も不安がないという人は「上がっている人」、人生ゲームでいうとすでにゴールに到達してしまった人だけだと思います。