どうしても借りたければ個人から数十万円を

私の知人のある経営者は、貸し会議室の経営でいっとき栄華を極め、手を広げれば広げるほど利益が出るので銀行も積極的に貸し付けてきたそうです。

しかし、2011年の東日本大震災で想定外の予約キャンセルが発生。当てにしていたお金が数カ月入らなくなったとたん、事業を続けられなくなりました(いわゆる「資金ショート」)。後に残ったのは借金だけです。

どれだけ客が来ていても、うかつに手を広げない。目の前のチャンスをみすみす逃しても、ぐっと我慢ができる。それも大きな力だということを、ぜひ知っておいてください。

とはいえ実際のところは、しょぼい起業においても「開業資金を貯めるバイトをやめて一気に仕掛けないと間に合わない」といった、借り入れもやむを得ない場面があるにはあります。

100万円を超える額の借り入れがしょぼい起業で必要となることは絶対にありませんし、100万円以下を金融機関から借り入れるのは、金利も高くなるのでまったくオススメできません。

こういうときには数十万円程度を限度に、あまりうるさいことを言ってこなさそうな個人(半分趣味で若者を応援している経営者など)を頼るのがよいでしょう。

個人相手がよいのは、あなたの人柄と、計画への評価次第では「売っている商品を利息代わりに提供する」といった、形にとらわれない有利な条件も認めてもらえる余地があることです。

ぜひ熱意を伝えて交渉してみましょう(「えらてんチャンネル」内の「しょぼいマネーの虎」シリーズを参考にしてください)。

【関連記事】
「お金が貯まらない人の玄関先でよく見かける」1億円貯まる人は絶対に置かない"あるもの"
「父と大ゲンカ勃発」楽天出身、魚屋の跡取り娘が強行した現場のすごいDX
「もう"美人すぎる魚屋"じゃない」逆境を逆手に編み出した"注文殺到の新商品"
「裸足で家を飛び出し離婚」元給食のおばちゃんが40歳で弁護士になるまで
堀江貴文「人気もお金も実績も得ている人に共通している"ある能力"」