洗い物を後回しにしないためには先に鍋を洗うべき
会社の仕事では、サボっていると催促がきますが、一人暮らしの家事となると、いつ、どのように作業をするのかは自分次第です。洗濯は衣服を他人から見られるので、ちゃんとする人もいるかもしれませんが、掃除や皿洗いは先延ばしが起こりやすい家事と言えるでしょう。
溜まったホコリや、流しに置かれた皿を見ると、「後にしよう」という考えが頭をよぎるかもしれません。この「後にしよう」という言葉は、脳の立場から正確に言い換えると「どうなるかわからない」ということです。わからないことはリスクが高いので、それを避ける体がつくられてしまいます。
この先延ばしには、脳に入ってきた視覚情報が関係しています。特に、その空間配置が重要です。流しにたくさんの物が置かれているほど、脳は高いリスクがあると判定してしまいます。特に、物は多くないのにたくさんあるように見えてしまうのが、鍋が置かれているときです。
大きなボウルや大皿が置かれているときも、その上に数枚の皿が乗っているだけでたくさんあるように見えてしまいます。脳に伝える情報を変えるには、たくさん皿があるように見えなければよいので、流しに鍋だけは置かないようにしてみましょう。
フライパンや鍋を使って料理をつくり、皿に盛りつけたら、そのままフライパンや鍋を洗って拭いて引き出しにしまう。これを一連の動作にするだけです。これだけで流しの物は格段に少なく見え、脳が「リスクが低い」と判定するので流し台の前で立ちすくむことが減るはずです。
鍋や大きなボウルがなくなると、食事を終えた後すぐに皿洗いをするのも苦ではなくなりますし、先にお風呂に入るなどしても、後で洗い物に取り組みやすくなります。