科学的に証明された日本人の意地悪さ
5月12日に配信された「ニューズウィーク」のネット記事に刮目しました。
タイトルは「日本経済、低迷の元凶は日本人の底意地の悪さか」で、いかにも煽情的なネーミングだなと思って読み始めたのですが、学術的なアプローチに基づいた内容であり、しかもとても共感を呼ぶ展開に膝を打ちました。
「バブル崩壊以後、30年以上も経済が成長していない日本の現実に対して、他国に目をやると、たとえばアメリカやイギリスなどは製造業の衰退後も内需を原動力に高成長を続けている」というのはなぜなのかとまず問いかけます。
そして「欧州各国が日本以上に高い消費税(15%から20%)を課しているにもかかわらず順調に成長している」事実を突きつけられると、これは一体どうしてだろうと興味はそそられる一方です。
答えとして、ズバリ「日本人には諸外国と比較して『意地悪』な人が多く、他人の足を引っ張る傾向が強いから」だと言い切っていました。
「ほんとかよ!?」と思ったのですが、大阪大学社会経済研究所を中心としたグループのきちんとしたエビデンスに基づく研究成果とのことです。
いわく、「被験者に集団で公共財を作るゲームをしてもらったところ、日本人はアメリカ人や中国人と比較して他人の足を引っ張る行動が多いという結果を得られた」ってんですから、これは認めざるを得ませんなあ。
近年とみに発達した経済学と脳科学を組み合わせた研究成果によるものだそうですが、いやあ、かなり納得した方は多いのではないでしょうか?
さらには「日本では何か新しい技術やビジネスが誕生する度に声高な批判が寄せられ、スムーズに事業を展開できないことが多い。その間に他国が一気にノウハウを蓄積し、結局は他国にお金を払ってその技術やサービスを利用する結果となる」と続いています。
つまり、以上をずばりまとめるのならば、「性格の悪さ」「意地悪」は、コスパ的にも最悪なのだよということでしょうか。