孤独死は高齢者だけの問題ではない。ノンフィクション作家の菅野久美子さんは「現役世代は地域とのつながりが薄い。職を失うと、すぐに孤立というブラックホールに落ちてしまう。私はある50代男性の孤独死現場が忘れられない」という――。
壁に手をついてうなだれる男の影
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孤独死した人の8割がセルフネグレクトに陥っている

「また、この季節が近づいてきた」

特殊清掃業者たちの言葉だ。梅雨の訪れとともに、特殊清掃の依頼件数は増え続ける。じめじめした梅雨のこの時期からうなぎ登りとなり、7、8月の夏場にはその件数はピークを迎えるのだ。