Q. 新型コロナワクチンを打った部分が赤く腫れてきました。どうすればよいですか?
A. 米ファイザーや米モデルナの新型コロナワクチンの臨床試験では、接種した箇所の痛み、腫れ、紅斑(赤くなること)、接種した腕と同じ側の脇のリンパ節が腫れるなど、少なくとも1つの局所症状を80~89%の人が経験したとされています。ただし、ほとんどが軽症から中等症で、数日以内に改善しています。これらの症状は、1回目よりも2回目の接種後、そして高齢者よりも若い人に多いようです。症状を軽くするために、抗アレルギー薬や解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)を服用することができます。
ただし、ワクチン接種後の症状を予防する目的で、これらの薬剤を事前に内服することは現在のところ推奨されていません(2021年3月現在)。ワクチン接種後にこれらの症状が出て、痛みがとても強い場合や、3日たっても症状が改善しない場合には、接種した医師やかかりつけ医に相談しましょう。
なお、タイミングが遅れて出る(遅発性の)局所の反応は、接種数日から2週間後に出始め、時に強い反応になることがあるとされています。しかし、1回目の接種後にこのような副反応が起こった人で、2回目の投与後にも同様の副反応が必ずしも起こるわけではありません。基本的には、1回目の接種でこのような局所の反応が起きたからといって、2回目でアナフィラキシーのリスクが高くなるとは考えられていません。
米国疾病予防管理センター(CDC)は、新型コロナワクチンとして1回目のmRNAワクチンを接種した後にこのような局所反応が出た場合、2回目には同じワクチンを規定通りの接種間隔で、できれば1回目とは反対側の腕に接種を受けるよう推奨しています。