「山手線に乗っている」と感じたら降りよう

僕「さっきの会議は、まったく議論が前に進まなかったですねー。結局、何度も同じところで止まっちゃってましたね」

寺澤 伸洋『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)
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Nさん「うん、山手線で同じ景色を3回見たら、『あっ、グルグル回っていて先に進んでない』と感じて電車を降りなさい、ってやつだね。

会議でまったく同じ議論を3回したら、今の段階でそれ以上その議論をするのは時間の無駄だよ」

僕「そんなときはどうするんですか。そこで会議をやめちゃっても、何も進まないですし」

Nさん「議論がグルグルするときは大抵、議論が問題解決に向かってなくて、みんなで『だから、ここで行き詰まっちゃいますよね』って言い合っているだけなんだよ」

僕「あー、わかりすぎます」

Nさん「その問題を解決しようと思ったら、『困った、困った』って言っているだけではダメ。『何に困っているのか』を明確にして、それは誰かに言えば解決するものなのか、それともしくみを変えないと解決しないのかを考えていくのが本筋なんだよ。

会議がそうならずに、グチやあきらめの言い合いになってしまっていたら、見方を変えていこうねっていうことだね」

僕「なるほど! 前向きな議論をしないとですね!」

【Nさんからの教え】
・1つの会議で同じ議論を繰り返し始めたら、行き詰まっている証拠。そうなった場合は、一度議論を止めること
・行き詰まったら、「何に困っているか」を要素分解して明確にし、解決策を探ること