Q:太陽は動いてないってほんとう?

A:太陽は、自転も公転もしているよ。

【これでわかる! 3つのポイント】

図版=左巻健男『1日1ページで小学生から頭がよくなる! 科学のふしぎ366』(きずな出版)より
図版=左巻健男『1日1ページで小学生から頭がよくなる! 科学のふしぎ366』(きずな出版)より

1)むかしは地球が宇宙の中心だと考えられていた

太陽や夜空にかがやく星は、東の空からのぼって西の空に沈むように見えるね。古代ギリシャのころから長い間、地球が宇宙の中心にあって、ほかのすべての天体はそのまわりを回っていると考えられてきたよ。これを「天動説」というんだ。

2)天動説から地動説へ

16世紀になって天体観測の精度がよくなってくると、天動説とは反対に、太陽を中心に地球もふくめた惑星が回っているという「地動説」が支持されるようになったんだ。いまではさまざまな観測結果から、地動説が正しいことが確認されているよ。

3)太陽も銀河系のなかで動いている

太陽の表面に見える黒点などの観測から、太陽も自転していることがわかるよ。また、太陽は銀河系というたくさんの恒星の集まりのなかの1つの恒星で、銀河の中心のまわりを公転しているんだ。

【おまけ】太陽系は銀河中心のまわりを秒速227 kmで動いているとされる(※)

(※)編集部註:国立天文台は2020年11月26日、約20年をかけて実施した天の川銀河の3次元立体地図を作る「VERAプロジェクト」で観測した結果と、ほかの研究チームによる観測データを組み合わせ、天の川銀河の基本的な尺度をより高精度に決定。太陽系から銀河中心までの距離は約2万5800光年、太陽系の位置における銀河系の回転速度は秒速約227km(マッハ1は秒速340mなので、計算上はマッハ667)と測定したことを発表。

Q:太陽はなぜ明るいの?

A:地球からいちばん近い恒星だから明るく見えるんだよ。

【これでわかる! 3つのポイント】

図版=左巻健男『1日1ページで小学生から頭がよくなる! 科学のふしぎ366』(きずな出版)より
図版=左巻健男『1日1ページで小学生から頭がよくなる! 科学のふしぎ366』(きずな出版)より

1)太陽系のなかでただ1つの恒星

自ら光を発する星を恒星というよ。太陽の表面温度はおよそ6000℃、太陽の上空のコロナは100万℃以上、中心温度はだいたい1600万℃の高温状態なんだ。太陽はものすごい量のエネルギーを生みだして、宇宙空間に放出しているよ。

2)太陽が宇宙でいちばん明るい?

同じ明るさで光る恒星でも、遠いところにある恒星は暗く、近いところにある恒星は明るく見えるよ。太陽はとくべつ明るい恒星ではないけど、地球のすぐそばにあるので明るく見えるんだ。

3)太陽の明るさの秘密は?

太陽の明るさの秘密は、核融合反応だ。太陽の中心部は、重力で強く圧縮されて、高温・高圧の状態になっている。そこでは、4個の水素原子が結びついて1個のヘリウム原子に変わりつづけている。これを核融合反応といって、ものすごいエネルギーが生まれているんだ。

【おまけ】コロナのほうが太陽の表面よりはるかに高い温度である理由は、いまもなぞ。