NHK元ディレクターのたかまつななが声を上げた

ワインスタイン事件ではニューヨーク・タイムズ紙とニューヨーカー誌の特報を発端にして、ハリウッドの有名女優をはじめ被害者が次々と名乗り出るようになった。両メディアの協力の下で勇気を出して実名告発に踏み切った女性たちの行動に勇気付けられたのだ。

日本では大手メディアがスルーしているだけに、マリエに続いて沈黙を破る女性はなかなか現れない。

唯一、芸能界に身を置いていたジャーナリストのたかまつななが声を上げている。ブログ記事を書き、「高校生のときに出番前、舞台袖で、お尻をずっとさわられ続けたことがある」「女芸人の先輩が胸をガッツリ揉まれていたのを見たことがある」などと証言。「#マリエさんに連帯します」のハッシュタグを付けてツイートもしている。

「今はテレビに出なくてもいいと割り切っている」と言うたかまつなな。2020年7月までNHKのディレクター職にあった。

結局、週刊文春が孤軍奮闘するだけなのか

実は、NHKはマリエの告発を取り上げる報道機関としては絶好の立ち位置にある。というのも、コングロマリットとは無関係であるうえ、事実上の税金である受信料で成り立つ公共放送だからだ。芸能界に忖度する必要はないし、資金力・取材力でも頭一つ抜けている。コストの掛かる調査報道であっても、その気さえあれば全面展開できるポジションにある。

しかしNHKも動き出す姿勢を見せていない。「15年前の話で証拠もない」と決めつけ、さじを投げているのだろうか。

そんななか、『週刊文春』が気を吐いている。マリエ本人にインタビューしているほか、紳助や出川側にも取材し、4月22日号で特集している。弱者の立場から権力をチェックする本物のジャーナリズムに一番近い日本メディアは文春かもしれない。

結局、文春が孤軍奮闘するだけで大手新聞・メディアは傍観するだけで終わるのか。それとも最後にはNHKや朝日新聞が立ち上がって真相を暴き、「日本版ピュリツァー賞」として新聞協会賞を受賞するのか。後者の可能性は限りなく小さい。(敬称略)

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