外資が「冷酷」なら、日系は「残酷」
日系企業では、「大丈夫だ、問題ない」と根拠のない笑顔を振りまきながら、抜本的なリストラや設備更新などに踏み切れず、痩せ我慢の末に、最後は身売りや倒産となって、従業員や株主や地域社会が路頭に迷うことも、ニセコに限らず、多かったのではないだろうか。「外資は冷酷なら、日系は残酷」といえるのかもしれない。
そうはいっても「中国系など得体の知れない外資に日本が買われてしまうのでは」という不安の声も根強い。しかし、その土地の不動産の価値と魅力を理解し、最も有効活用できる企業が買収するという観点からみれば、日本企業より外資の方が適している場合も多い。
世界的な視点で見た時に安全安定の視点で「魅力的」だから東京やニセコなど日本の不動産が買収されているのだ。つまり、単純な話、安くて儲かるから買うのである。これらの大部分は純投資であり、陰謀論や嫌悪感には根拠がないものがほとんどだ。
もっとも、それが例えば、中国や韓国系などが増えすぎれば、安全保障上の問題がある、または反社会的勢力によるものである場合は、新たな法令も含め規制すべきであろう。