世界が驚いた「ジャパン・パラドックス」

結局、欧米などの多くの国々ではロックダウン(都市封鎖)を実施。罰則を伴う厳しい外出禁止令に踏み切りました。

しかし、日本はあくまでも「自粛要請」という「緩い」かたちでの対応を選択。当初、海外のメディアはこのような日本の姿勢に対して、かなり懐疑的でした。「罰則がなければ外出者数を抑え込めるわけがない」というのが世界の常識だったのです。国際社会は「日本人は甘すぎる」と冷笑しました。

2020年4月26日、新宿アルタビジョンに映し出される東京の小池百合子知事
写真=iStock.com/Fiers
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しかし、日本人は外出を控えました。感染者数や死亡者数は、欧米諸国などよりも低い水準で推移し、今に至っています。

結果、世界のメディアは態度を一変。「ミラクル」「ジャパン・パラドックス」といった言葉を使って、日本のコロナ対応を評価するようになりました。もちろん、日本政府のコロナ対策が万全だとはとても思えませんが、例えばイギリス紙「ガーディアン」(電子版)はこう報じています。「日本は確固たる証拠を持って、新型コロナ対策に成功した国だと主張することができる」。

2021年1月には再び緊急事態宣言が発令され、改めて外出の自粛が呼びかけられました。さすがの日本人も、一回目の時ほどの自粛には至りませんでしたが、それでも街の人出は総じて減少傾向に転じました。

コロナ対策
ヨーロッパの感染症医が新聞記者に言った。
「日本のコロナ対策は断崖絶壁の一歩手前である」
新聞記者が尋ねた。
「それではヨーロッパのコロナ対策は?」
感染症医が答えた。
「日本より一歩進んでいる」

奏功した日本の「マスク文化」

マスク

AIの解答
日本人の研究者グループが最新式のAI(人工知能)を搭載したスーパーコンピューターを使って、新型コロナウイルス対策を立てることにした。ワクチンの開発方法や、新たな感染予防策の提示などを期待して、ウイルスに関するデータをすべて入力した。
数分後、スーパーコンピューターが話し始めた。
「最適な解決策がわかりました」
研究者たちは歓喜した。スーパーコンピューターが続けて言った。
「マスクをしてください」
マスク政策
コロナ禍において、各国の政府が国民にマスクの使用を求めることになった。

アメリカ政府はこう発表した。
「マスクをすればあなたは英雄です」

ドイツ政府はこう発表した。
「マスクをするのがルールです」

イタリア政府はこう発表した。
「マスクをすると異性にモテます」

日本政府はこう発表した。
「みんなマスクしていますよ」