生存を支えていた「自信」を失う

エネルギーの低下と並行して起こるのが、2つめの「自信がなくなる」です。自信について、私は以下のようなとらえ方をしています。

できる
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自信とは、困難があっても自分は何とか乗り越えてやっていける、という心の支えとなるもの。大きく以下の3要素から構成せれています。

・第1の自信=○○が「できる」「勝てる」自信
・第2の自信=自分の性能(ポテンシャル)、生き方についての自信
・第3の自信=助け合える仲間や愛する人がいる自信

自分はできる(第1の自信)、自分は健康で今の生き方で大丈夫(第2の自信)、自分は周囲から認められ、好意を抱かれる(第3の自信)、という気持ちは、その人の生存を深いところで保障し、見えない部分で支え、勇気づけています。

これまでの人生を否定するような気分になってしまう

エネルギーが低下してくると、頭が働かない、がんばりが利かない、疲れが抜けない、いろいろなことが負担に感じられる、体調が悪くなる、イライラする――といった「症状」が出始めます。仕事のミスなどにより第1の自信が低下し、自分を思うようにコントロールできないことで、第2の自信が崩れます。

それだけではありません。やめることが、単なる二者択一の選択と違うのは、これまでずっとがんばってきた、エネルギーを注いできたあなたの人生を「否定する」ことにつながるということ。これが、第2の自信を大きく低下させるのです。

「やめる」が、組織からの離脱、人間関係からの離脱を伴うときには、第3の自信まで脅かされます。

3つの自信低下の中でも、特に「これまでの努力には意味がなかったんだ」と感じる第2の自信低下は、まさに自己否定。そんな思いをするくらいなら……と、やめる決断にブレーキがかかります。