文在寅大統領が積極的に調整に乗り出せば、問題は解決するはず

慰安婦や徴用工の訴訟で、なぜ韓国の裁判所はここまで歪んだ判決を出すのか。

こうした傾向は元慰安婦の賠償請求権について韓国の憲法裁判所が「政府が解決に努力しないのは憲法違反」との判断を示した2011年8月ごろから顕著になり、その後、高裁や大法院が徴用工訴訟で日本企業への賠償命令を言い渡すようになった。

立憲コート韓国
写真=iStock.com/vanbeets
ソウルにある憲法裁判所

韓国内には、こんな見解もある。左派系の裁判官らは1980年代に司法試験の勉強に没頭し、そのころ盛んだった学生運動に参加できなかった。その反省から歪んだ判決を出しているというのだ。曲がった反省は歪んだ判決を生む。

これまでも書いてきたが、韓国には反日種族主義(反日トライバリズム)が強く根付いている。反日種族主義とは、日本を永遠のかたきとする反日感情で塗り固められた文化、政治、裁判、そして歴史観だ。すべてが虚偽である。

歪んだ判決を出す裁判官たちの頭の中にも、この反日種族主義が存在する。

だが、彼らが日本政府に無謀な判決を言い渡しても、文在寅大統領が積極的に調整に乗り出せば、問題は解決するはずだ。そうしないのは、文在寅という大統領が反日種族主義の権化だからだ。文氏は大統領失格である。

産経社説は「判決は直ちに撤回されるべきだ」と訴える

1月9日付の産経新聞の社説(主張)は「『慰安婦』賠償命令 歴史歪める判決を許すな」との見出しを立て、こう書き出している。

「元慰安婦らが起こした訴訟で韓国の裁判所が、あろうことか日本政府に賠償を命じた」
「判決は、史実を歪めて慰安婦問題を日本による『犯罪行為』と決めつけた。国家は他国の裁判権に服さないという国際法上の『主権免除』の原則を踏みにじった。このような不当極まりない判決は直ちに撤回されるべきだ」

「史実を歪める」「不当極まりない」などと実に分かりやすい社説の書き出しである。慰安婦問題の本質をよく捉えている。ただし、「あろうことか」は余計だろう。理性で主張しなければならない社説を感情で書いているように受け取られかねない。それだけ産経社説は韓国が異常だと感じているのだろう。