共感力と時間の投資で家事分担はできる

でも、ここで家事育児の分担をめぐってパパとママが喧嘩をしてしまっては本末転倒。パパが納得して自然と家事育児分担を増やす方法があります。それはパパに「共感力」を養ってもらい、「時間の投資」で得られる報酬を知ってもらうことです。その詳しい方法はぜひ新著『子育て後に「何もない私」にならない30のルール』を読んでいただければと思います。

女性の役割というイメージがとても強い家事育児に男性が参加することで、性別に付随するステレオタイプが弱まります。また「女性が全てやらないといけない」という考えも否定されます。ぜひともパパにエプロンをしてお掃除や夕飯の支度をしてもらいましょう。

やりたいことがあったら、「これからママは大事なお勉強にいってくるからね」と子どもを預けて出かけていいのです。自分の好きなことを最優先させる時は必要です。

働くことを選んだら「家のことがおろそかになってごめんね」という罪悪感抜きに楽しむことです。家のことをやるのは、これからは男女の仕事です。男性は罪悪感抜きに働きます。女性もそれでいいのです。

生き方を自分で選ぶ女の子を育てるために

これまでのいい母、いい妻、いい娘の生き方に逆らうことに罪悪感はいりません。ハーバード大学の研究からも、働くママの子どもは共感力が高まり、ジェンダーロールに縛られにくいという結果が明らかになっています。

ボーク 重子『子育て後に「何もない私」にならない30のルール』(文藝春秋)
ボーク 重子『子育て後に「何もない私」にならない30のルール』(文藝春秋)

今、子育て中のママたちは価値観の過渡期にいます。古い価値観と新しい価値観が混在している時代の子育ては大変です。でも、いつまでも古い価値観に縛られて「女の子」を育てるのは、激しい社会の変化についていけない女の子を育てることになります。

女の子だってなんだってできる。やりたいことはなんだってできる。女の子は男の子のお世話係ではなく、一緒に何かを作り上げていくパートナーである。そんな感覚をぜひとも女性活躍時代を生きる女の子に身に付けてあげてくださいね。女の子への母親から贈れる最大のプレゼントかと思います。

女性活躍時代を性のイメージにまつわる限界を感じずに、自分の生き方を自分で選び、自分の選択に自信を持って思いっきり生きる女の子を育てるために、ぜひともジェンダーニュートラルな子育てを試してくださいね。

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