「冬季に向け、スープ製品は十分に供給できるだろう」とクラウスCEOは言う。「3月に見られたような状況とは異なり、飲食店の陳列棚には商品が十分に並ぶだろう。適切な品そろえを確保するため、小売企業と密接に協力しているからだ」という。

各サプライチェーンの対応

製造コストの上昇に苦慮している企業としては、他にプロクター・アンド・ギャンブルがある。同社では今年、トイレットペーパー「チャーミン」の生産量が過去最高となり、ラインを週7日24時間体制で動かすために雇用を拡大した。

P&Gのライバルで、トイレットペーパーの生産量では世界首位のキンバリー・クラークでも、製造・流通コストが上昇している。

クロロックスは今月、外部のサプライヤーへの「投資をかなり拡大し」、小売企業向けの製品供給を迅速化していると述べている。

クラフト・ハインツなどの企業も、週7日24時間体制で工場を動かし、より大きなパッケージサイズで値頃感のある製品を製造している。

クラフト・ハインツでは、12食入りマカロニ&チーズやケチャップ大瓶の需要が増大しており、ミゲル・パトリシオCEOは「値頃感への関心が高まっている。迅速に適応できる企業にとっては、有利に働くはずだ」と話す。

パトリシオCEOはロイターの取材に対し、クラフト・ハインツでは米国内における外部企業への生産委託を20%増やす一方で、社内でも20~25%の増産になっていると語った。

ケロッグは、2021年に向けて「かなりの生産能力」に投資する予定であると話している。

マコーミックのカージュスCEOは、同社もやはり「コ・パッカー」との契約締結を増やし、工場のシフトを週7日24時間に変更し、米国内で製造労働者を400人雇用して生産を拡大していると話している。「今年の需要急増に対応するため、製造センターまるごと1カ所に相当する生産能力を追加した」とカージュスCEOは説明した。

(Richa Naidu、Victoria Waldersee、Siddharth Cavale記者、
翻訳:エァクレーレン)

当記事は「トムソン・ロイター」からの転載記事です。
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