テレビで話題になったドラマ「華麗なる一族」。その物語の中心は、1960年代後半における金融再編の荒波を生き抜こうとした阪神銀行(頭取・万俵大介)と、銀行生き残りの犠牲となった阪神特殊製鋼(専務・万俵鉄平は大介の息子)の壮大な経済闘争にあった。
しかし、華々しい舞台の裏側では、万俵家の当主、大介の事業戦略に沿った息子、娘たちの政略結婚による閨閥づくりが繰り広げられる。その結果、万俵大介は「大蔵省主計局次長」「元通産大臣」「大阪重工社長(産業界の重鎮)」などという貴重な情報源および権力をコントロールできる立場を手に入れる。その様は、市場や業界内での覇権を握ろうとして繰り広げられる企業同士のM&A(合併・買収)ともオーバーラップしてくる。
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