オンラインショッピングモール大手R社は、保有するプロ野球球団からオールスター選手が多数選出され、話題となっている。一方、積極的なM&A戦略の結果生じた、いわゆる「のれん」の経理処理をめぐって、おととし企業会計基準委員会(ASBJ)との激しい論戦を繰り広げたことも会計業界の大きな話題となった。のれんの一括償却廃止に先頭を切って反対している印象を受ける同社だが、数年前の決算まではのれんの一括償却で税金や配当を低く抑えることができた黄金のテクニックを奪われるのだから、ひとり声高となるのも合点がいく。
2006年の会社法施行を境に、連結決算で重要な項目の1つである「のれん」の処理方法が変わった。のれんとは「事業を買収したときに支払った対価(買収代金)と、買収で受け入れた純資産(会社の帳簿上の価値)の差額」のことである。
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