「旧来の婚姻制度から生じる義務」から逃れる
パートナーとの関係は「あえて表現するならば『同棲』」であるとする。パートナーの有無にかかわらず、旧来の婚姻制度から生じる有形・無形の義務を負うことのない生き方を目指し続けるということだ。
そして究極的には、非婚主義が一つの生き方として市民権を得ることを目標としており、いずれは非婚主義者だけの街を作りたいと話す。実際に非婚主義女性が身を寄せ合って暮らすシェアハウスも登場しはじめている。
問題は日本も同様、そうしたライフスタイルに対する社会保障が存在しない点である。政府としては出生率が1を切った以上、非婚主義者を優遇する道理がないことは理解できる。だが、今の状況からは90年代に少子化を克服したフランスのように育児システム網の充実と、婚外子への偏見をなくすなど婚姻制度への抜本的な見直しが迫られているのかもしれない。
非婚団体の台頭は、それを示唆するものといえるだろう。