コミュニケーションは相手を受け入れながら

【三宅】映画祭の主宰業務を含め、これまで世界中の方とお仕事をされてきたと思いますが、外国人とコミュニケーションをとるときに意識されていることはありますか?

【別所】とにかく相手をリスペクトすることです。相手の話にしっかり耳を傾け、事前に調べられることは調べる。そうやって相手のことをきちんと理解することが、まずはコミュニケーションの中心にくると思います。

同時に、「自分はこう思う」ということを相手にちゃんと伝えることも大事です。ただ、それをあまりに前面に押し出したがゆえに、相手を否定してしまってはいけません。相手を受け入れながらコミュニケーションをとる。まさにキャッチボールだなと思います。

人生の面白さは「!」と「?」の総量で決まる

【三宅】最後に英語学習者、あるいはなにか目標に向かって頑張っている人々へのメッセージをお願いします。

三宅 義和『対談(4)! プロフェッショナルの英語術』(プレジデント社)
三宅 義和『対談(4)! プロフェッショナルの英語術』(プレジデント社)

【別所】僕は人生というものは、エクスクラメーションマーク(!)とクエスチョンマーク(?)が多いほど、断然に面白くなると思っています。前者は驚き、発見、刺激、感動などのことであり、後者は探求心、批判力、問題設定力などのことです。この両者を増やす一番の方法は目線を世界へ向けることであり、英語はその扉の鍵です

あと、目標に向かっている方にぜひお伝えしたいのは、僕の本の中でも引用したアフリカの格言です。

“If you want to go fast, go alone. If you want to go farther, go together.”
(早く行きたいならひとりで行け。遠くへ行きたいなら一緒に行け)

人生には、それが孤独な戦いに思えても、とにかく一人でやらないといけない時期がつきものです。しかし、常に一人で努力する必要もないのです。あなたが頑張っている姿に共感した仲間が集まってきたら、ぜひ一緒に力を合わせて夢を実現してください。

【三宅】ありがとうございました。

昨年の映画祭の授賞式の様子
昨年の映画祭の授賞式の様子
(構成=郷 和貴)
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