無症状患者の掘り起こしは今後も続く
4月ごろも「東京都の新規感染者数が連日100人超え」だったが、この頃はECMOネットにおいても「人工呼吸器やECMO使用患者数」は高かった。「7月の100人超え」ではECMOネットおよび東京都ウェブサイトの双方で「重症患者は少数」である。
もちろん、現在の感染者再上昇の状況は歓迎すべきことではない。とはいえ、「完全に安心ではないが、4月よりはずっとマシ」と捉える医療従事者は多い。今後のPCR検査体制の拡充が進めば、これまで医療機関からスルーされた「無症状患者の掘り起こし」もさらに進むだろう。
学校など教育機関の対応は、現在のところ、「PCR陽性の生徒が学内で発生すれば、無症状でも学校全体が2週間休校」という扱いの自治体が多いが、今後の若年層への検査件数が増えた後にも同様の対応を続けるべきか。行政は再考するべきかもしれない。
私の周囲には「(コロナ感染を不安に感じ、病院へ行くのを敬遠していた)普通の患者がやっと戻ってきたのに、7月3日以降、パタッと減った」とボヤく医師もいる。「不要不急な外出」を超えて「必要な検査や治療」まで受けなくなるのも困ったものである。
報道関係者、特に高齢者に影響力の大きいテレビでは単純な新規患者数だけではなく、死亡者・重症者数も併せて報道して、「コロナパニック」を煽らないよう願うばかりである。