[割烹] 大漁

――地獄の淵から生還主人・奥野忠の渾身の料理

「開店して38年になる。夫婦2人でやっている店だが、いい夫婦で、それも魅力の1つ。ご主人の奥野忠さんは、大病を患い、地獄の一歩手前から返ってきた」

●東京都渋谷区渋谷2-4-4 板倉ビル2F TEL.03-3400-1280 営業時間/17:30~24:00 日曜・祝日休み 全20席(カウンター、テーブル席のほかに、奥に小上がりもある) 喫煙可 カード不可 要予約

1.「岩牡蠣のカルパッチョ」(1800円)。三重産の天然岩牡蠣に、柿、ライチ、イチゴ、トマト、ブドウ、ワケギが添えられている。
 2.「野菜の煮物5点盛」(2000円)。すべて味付けの違う品だが、なかでもハチミツで煮た後に塩と醤油で焼いたエビ芋は絶品。
 3.「タケノコとアオリイカの天ぷら」(4500円)。京都産のタケノコを炒り塩、青ノリ、ブラックペッパーでいただく。
 4.「鯛のかぶと焼き」(7500円)。

[バー] Woody

――なぜ、田中雅博のハイボールは ほかの店より旨いのか

「グラスの縁に塩を付けない本物のソルティドッグも旨い。ひとつまみの塩をジンと搾ったグレープフルーツジュースに入れてシェイクする。4人以上のグループでは入れない店だが、時々貸しきりでお願いしている」

●東京都武蔵野市吉祥寺本町1-10-8 山崎ビル3F TEL.0422-22-0860 営業時間/16:30~24:00 不定休 カウンター8席とテーブル席7席 葉巻も吸える カード可

1.マスターの田中雅博さんは元IT技術者。「人が好きだった」ことからバーテンダーの道へ。この5月で、開店10周年を迎えた。ウイスキーを炭酸水で割るだけのハイボールにも「上手い下手がある」という。カクテルは1000円から。
 2.ギンナンとシイタケ、ホタテの「燻製の盛合せ」(1200円)は、サクラとヒッコリーでマスター自らが燻煙したもの。
 3.葉巻も数多く用意され、角川さんも時々くゆらす。
 4.角川さん直筆の俳句。

(構成・文=樺島弘文 撮影=岡本 凛)