世界で2億人の女性が“性器切除”を経験している

平成初期、NHKの子ども向け番組「おかあさんといっしょ」では「ドレミファ・どーなっつ!」という着ぐるみの人形劇があった。私はこの番組を見て育った。今、振り返ると何で「おかあさんといっしょ」なのだろう。番組名からは「子育てをするのは母親だ」というメッセージが受け取れる。「母だから」「男だから」。そんな「だから」は勝手に人を縛り付ける。そして時に、命に関わる。

女性に生まれ、社会から女性として受け入れてもらうための通過儀礼として世界で2億人の女の子や女性が女性器切除(FGM)を経験している。FGMにはさまざまなタイプがあり、性的快感を得づらくさせるためにクリトリスを切り落とすタイプや、外陰部の広範囲を切除し尿や経血が通るだけの小さな穴を残し縫い合わせるタイプも。縫い合わされた女性器は結婚すると切り開かれる。

(撮影=伊藤詩織)
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