論理やデータからは生まれないから強烈な差別化を図れる
そこで、そのデザインコンサルティングファームは「太い」歯ブラシを子供用として考案しました。すると、手が不器用な子供でもうまく扱うことができ、発売後わずか18カ月でマーケットシェアでナンバー1を取りました。
これが人の心の通っていない乾いた「ロジック」に対して、心の通った「感性」を大切にする思考法の一例です。
一つ付け加えておくと、この場合に特に重要だったのは、従来の小さな歯ブラシを子供がうまく扱えていないことを発見できた点です。このような自分だけの情報をつかみ、それを基にアウトプットをするからこそ、それが強烈な差別化になるのです。
このような「一般的にこう思われていたけど、実はこうだった」というインサイト(発見・気づき)はロジックからは出てこず、今回のような人間の感性にアプローチするからこそ出てくるのです。