第3位 傷害罪
諸外国では外出禁止でドメスティック・バイオレンス(DV)が増えているという報道がされています。一緒にいたいと思って家族になったのに、一緒にいる時間が増えることでストレスがたまり、暴力的になるというのは悲しい話です。思わず、「そこに愛はあるのかい?」と尋ねたくなります。
とはいえ、ドメスティック・バイオレンスで家族にけがをさせれば、立派な傷害罪です。普段よりも長く時間を共にすると、配偶者の嫌なところも見えてくるかもしれません。また、仕事に出るときは保育園に預けていた子どもを、毎日面倒を見ることになると、普段とは違うストレスを感じる親御さんもいらっしゃるかもしれません。ですが、家族に悲しい思いをさせないように、上手にストレスを解消していきましょう。傷害罪の法定刑は15年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
コロナ陽性者への中傷は名誉棄損に発展
第4位 窃盗
外出自粛要請で、仕事ができず収入が低下して、生活が苦しくなる人もいるでしょう。苦しいあまり、魔が差して、物を盗んでしまうというのは、ありうる話です。また、営業自粛中に無人となった店舗を狙ったとみられる窃盗も増えてきています。店舗を経営している人はくれぐれも注意が必要です。法定刑は10年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
第5位 名誉毀損
外出自粛の話とは別に、コロナウイルスにかかってしまった人に対する名誉棄損は増えるかもしれません。特に著名人がコロナウイルスにかかってしまった場合、陽性と認められるまでの行動にやましいことがあるケースでは、批判の度が過ぎて、名誉毀損に発展してしまうこともゼロではありません。ただし立件されるかというと、また別の話にはなりますが。
外出自粛期間に狙われやすいのはこんな人
実際、これらの犯罪に巻き込まれやすい人は、どんな人なのか。
「外出自粛要請がされているにもかかわらず、それを簡単に無視してしまうような人たちは危ないですね。そもそも、外出をして他人と関わるからこそ、犯罪に巻き込まれる可能性が高まるのです。個人的には、こんな時期にのんきに外出している人は、そもそも規範意識が鈍麻しているとも思います。コロナが流行していても今までと同じような生活をしている人は、『自分だけは大丈夫』などと思いがち。そういう人こそ、犯罪の被害者になりやすのです。
では、ずっと家の中にいれば、犯罪の標的にならないのでしょうか。通信手段の発達した現代において、そうだとは明確に断言できないものの、標的になりづらいのは間違いないでしょう。」