日本政府は20日、春休みまでとしていた小中高校などへの休校要請を延長しないことを確認した。北海道での「緊急事態宣言」も終了した。何か、このままコロナ禍が落ち着いていくのではないかと感じてしまった人も少なくないだろう。
しかし、感染者の数は相変わらず都市部を中心に増えている。東京都の小池百合子知事は23日「この3週間、オーバーシュート(爆発感染)が発生するか否かの大変重要な分かれ道である」と発言した。大規模な感染拡大が認められた場合は、ロックダウン(首都封鎖)もありうるとして、都民に対し、大型イベントの自粛などを改めて求めた。また、東京五輪も延期が決まった。
ただ、まだ油断をしてはいけないと分かってはいるが、「コロナ、コロナ」と天日叫ぶテレビのワイドショーにうんざりし、「自粛疲れ」をしている人も多いのではないだろうか。そんな今だからこそ、プレジデント編集部は、改めて予防対策として最も重要な手洗いについて日本赤十字に話を聞きにいった――。
手荒れを気にする20代女性編集者・木本
私は、手荒れを気にしている20代の女性編集者、木本幸恵(仮名)。新型コロナが怖すぎて30分おきに手をアルコールで消毒している。そのせいで、新型コロナショックが起きてからは手荒れが悪化している。マスクもかかせない。室内でもつけている。というかそもそもずっと家にいる。
私は絶対に感染したくない。でも本当に私がやっていることは正しいのだろうか。手は荒れる一方だが、本当に新型コロナから身を守れているのだろうか。そんな私を見かねたのか「気になるなら、詳しい人に正しい手洗いの仕方を聞いてきたら」と男性上司に言われた。
ネットを見ると新型コロナに関する情報が氾濫している。上司にそう言われると、今だからこそ改めて専門家に聞いて正しいやり方を身に付けたい、とたしかに思った。本当はあまりに外に出たくないけど……、行くしかない。日本赤十字社の本社に話を聞きに行った。
私を迎え入れてくれたのは、日本赤十字社事務局、救護・福祉部参事の大西浩子さんだ。大西さんは看護師でもあり、講習事業で手洗いなどの感染予防に関する指導をしているそうだ。