正しく目的設定する力は「慣れ」によって磨かれる

それでは、どうすれば「正しい目的設定のできる頭のいい人間」になれるかと言えば、これは「慣れ」ではないかと僕は考えています。目的設定というのは、何度も設定することで自然と磨かれていくものなのではないか、と。

例えば勉強について、初めはどんな目的を定めればいいかわかりませんよね? でもその中に「とりあえずわかりやすくて具体的にするために、目的の設計に数字を入れてみよう」と考えると一歩前に進めます。

西岡壱誠『「発想力」と「想像力」を磨く 東大アイデア』(マガジンハウス)

3ページだろうが2時間だろうが、何でも数字が入れば具体的になりますし、それが終わった後で「3ページは少なかったから6ページにしよう」「2時間は多いな、1時間半だな」と、目的がより正しい方向に向かっていきます。

そして努力を続ければ、「数字以上のものもきちんと決めよう」と考えるようになり、「ここの部分をしっかり復習できるようにしよう、そのためにこういう問題を解こう」と、どんどん目的から逆算して日々の勉強を棚卸しできるようになるのです。

会議の目的も、最初は「とりあえずこのことについて喋れれば」というレベルだったのが、「3つ案がブレストできればOK」というようなものや「この施策についての合意を得る」などに、どんどん発展していきます。とにかく目的設定の数をこなしていくと、その精度も上がってくるのです。

いかがでしょうか? 人間というのは怠惰なもので、「目的」がない状態でただ漫然とスケジュールをこなして生きているほうが楽なものです。しかし、それではいつまでたっても結果を得ることはできません。きちんと目的というものと向き合って進んでいっていただければと思います。

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