地球上で一番視力の高い動物は鳥類

目玉の再生といえば、イモリもすごい。目だけでなく、脳や心臓の一部を切り取っても再生する。特に目玉については、18回くりぬいたら、18回とも全く同じ機能のレンズが再生したという実験結果もある。

動物の再生能力に話題が逸れてしまったが、いま私が気になっているのはあくまでも視力だ。地球上で一番視力の高い動物は鳥類なのだそうだ。子どものころから目が悪かった私はいつも鳥のようになりたいと思っていた。

ワシやタカの仲間は、1000メートル上空から、地上で動くネズミなどの小動物を見つけて捕まえることができる。ヒトの目には、光の刺激からものを認識するための視細胞が1平方ミリメートルあたり約20万個あるとされているが、イヌワシの視細胞は約150万個で人間の約7.5倍。また、ヒトの目は、赤、緑、青の3色の光を感じることで、色を認識しているが、イヌワシはこの3色に加えて紫外線の紫色の光を見ることができるらしい。どんなふうに見えているのだろう。

写真=PIXTA
今年の必読書!/本稿は、『家の中のすごい生きもの図鑑』(久留飛克明著)、『せつない動物図鑑』(ブルック・バーカー著)、『図解なんかへんな生きもの』(ぬまがさワタリ著)、『「もしも?」の図鑑』(今泉忠明監修)、『科学ニュース』(WEB)を参考にした。

猛禽類の中でも目が大きいのがフクロウの仲間だ。夜行性なので、暗い中でもわずかな光があれば、遠くの獲物の存在を感知できるらしい。もし、フクロウの目が不便なことがあるとしたら、頭蓋骨にしっかり固定されているため、眼球を動かすことができないことだろう。目玉を動かせないのでその代わりに首を動かす。フクロウの首がよく回るのは、目だけを動かせないからだ。