間に誰かをはさんで苦手を「加工」してしまおう

もう1つの方法は、自分だけでなんとかしようとしないこと。

友達と食事に行って、苦手な食べ物が出てきたらどうするでしょうか。残すのも1つの選択肢ですが、友達がその食べ物が好きなのであれば、食べてもらうのもいいでしょう。実は、「苦手なあの人」についても、同じ考え方をすればよいのです。

合わないならば、合う誰かに預けてしまうのです。

「苦手なあの人」に合う人を探して、任せてしまいましょう。嫌いな食べ物と同じです。そして、組み合わせを変えてしまうのです。

牛乳は嫌いでも、シチューなら食べられる人がいます。牛乳は嫌いでも、チーズは大丈夫という人もいます。牛乳は嫌いでも、ヨーグルトなら大好きな人だっていう人もいます。同じように苦手な人を、間に誰かをはさむことで「加工」してしまうのです。

1対1の人間関係では合わなくても、間に別の誰かが入ることで、苦手だと感じていた人が自分には見せなかった顔を見せるかもしれません。そのような一面を見ることで、こちらの印象が変わってくるかもしれません。

相手も同じです。あなたの別な一面を見ることで、親近感を抱いてくる可能性だってあります。また直接は言いにくいことも、その人を介して伝えていくことで、徐々にコミュニケーションもとれていくでしょう。

自分とその人をつなぐ触媒になる人がきっといます。そうした人を見つけられれば、苦手なものが食べられるように、苦手な相手とも付き合っていくことができるのです。

商売でもないのに見返りを期待してはいけない

大人になると、人に何かをしてあげるような機会が増えます。単純にものをプレゼントするだけでなく、仕事を代わってあげるなどもあるでしょう。

このとき相手のためを思ってしてあげたはずなのに、心のどこかで見返りを期待しているときってないでしょうか。

ですが、これは精神衛生上、とてもよくありません。

見返りがなかったり、あるいは自分の思っていた見返りと違っていたりするとストレスがたまります。しかも、もともとは善意でしてあげたことは自覚しているから、「そのかわりに」などということは言いづらい。

そうしたことが続いているともやもやした気持ちが増幅して、相手に対してネガティブな感情も持ち、最悪、人間関係を壊しかねません。