脚の筋肉は使わず、みぞおちを支点に。
体幹を意識して走る

着地は踵というよりも踝の下あたりで、膝は深く曲げ過ぎないように。後に残った脚は地面を蹴らず、グッと押す感じです。足首の角度を一定にしておくことを意識すると蹴らずに走れます(大きなストライドや強い蹴りは中級者になってからの課題)。

考えすぎるとぎこちなくなるので、リラックスしてリズミカルに。上下運動を少なくトコトコ走ります。といっても小さく縮こまって走るわけではありません。脚は腰からではなく、みぞおちから生えているイメージで。実際、脚を持ち上げる筋肉は脊柱のみぞおちあたりから始まっているのです。ここを支点に左右の腰骨を交互にしっかり前に出していきます。心がけるのは、脚の筋肉は使わず、体幹を意識して走ること。このフォームでも4時間を切るくらいの記録は出せます。

腕は拳を軽く握って肩の力を抜き、肩甲骨を寄せます。こうすると自然と胸が開き、呼吸が楽になります。腕を振るというよりも、肘を引くという意識でいたほうが、カラダの軸がぶれません。肩の力を抜いて、肘を引くことで足を運ぶリズムを刻みましょう。

呼吸は鼻から。「ス~…ハ~~~」を意識して!

呼吸は鼻から吸って口からゆっくり深く吐きます。「スッスッハッハ」は速過ぎ。「ス~…ハ~~~」と深呼吸をしながら走る感じです。

フォームで意識するのはまず省エネ。長い距離を走ると疲れて、どうしても猫背になったり、カラダの軸がブレたり、悪いフォームになってしまいます。こうなるとスピードは落ち、筋肉や関節へのダメージも増え、エネルギーロスがますます激しくなります。長時間正しいフォームをキープできるようにする。そのために日々のトレーニングが必要になるのです。