健康的な食事を摂るにはどうすればいいか。カロリーや塩分を気にしすぎて「これは控えよう」ばかりでは楽しくない。東京慈恵会医科大学付属病院の管理栄養士・赤石定典氏は「食べたいものに何かを加えれば、きちんとバランスのとれた食事になる。気をつければ、ラーメン二郎でもダイエットはできる」と説く。体にいい「食べ合わせ」のコツとは――。
※本稿は、大谷義夫・赤石定典『疲れ知らずで病気にならない 名医が教える科学的に正しい食べ合わせ』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
食事は「引き算して足し算」するのが正解
大学病院の管理栄養士である私の仕事は、患者さんへの栄養・食事指導をすることによって、病状の改善、治療、治癒までサポートすることです。食事に関しての私のモットーは、「引き算して足し算」。たとえば、糖尿病にしても高血圧症にしても、制限ばかりしていてはさらに栄養状態が悪くなって、病状が悪化してしまうこともあります。それでは本末転倒で最悪だと思います。
食事にはバランスが大切です。糖尿病だから糖質をカット、高血圧症だから塩分をカットという食事では楽しくないですし、おいしくありません。そんな食事が毎日続けば患者さんだってウンザリしてしまいます。すべて「カット」「制限」という思考ではなく、ほかの部分をプラスしてバランスをとろうというのが私のスタンスです。