「半熟卵」で足りない栄養素をプラス

私がおすすめしたいもう1品が半熟卵です。卵が「完全食品」といわれるゆえんは、体を作るのに必要な栄養素のうち、ビタミンCと食物繊維以外のほぼすべてが含まれているからです。主成分はタンパク質と脂質ですが、体への吸収率を考えると半熟の状態が一番です。健康のことを考えると、トータルエネルギーは基礎代謝以上欲しいもの。男性であれば1食700~800キロカロリーは必要だと思います。

コンビニ食材で食事を済ませる場合、おにぎりでもパスタでもパンでもそばでも、ファーストチョイスはなんでもいいのです。それに対して足りない栄養素を加えていく、という考え方を常に実践してみてください。

包装には、原材料など成分が詳しく書いてあります。それを見て、野菜が足りなければ野菜を買い、タンパク質が足らないのであれば半熟卵やサラダチキンを買えばいい。それだけを留意してください。

「どうしてもラーメン!」のときは麵硬め

皆さんのイメージ通り、ラーメンは1食でも塩分はオーバー、脂質も摂り過ぎになります。それでもラーメンをどうしても食べたい場合、少しでも体にいい食べ方をするなら「麵硬め」にするべき。油は当然少ないほうがいいですし、味も薄いほうがいいです。これは、「レジスタントスターチ」によって血糖値の上昇を抑えることができ、糖の吸収を遅くすることができるという考えです。

レジスタントスターチとは、小腸内で吸収されないデンプン、およびデンプンの部分分解物のこと。摂取したデンプン量の2~10%は消化・吸収されずに小腸を通り過ぎて、大腸で食物繊維と同様の働きをすると考えられています。ラーメンのトッピングには、食物繊維としてほうれん草やキャベツ、タンパク質としてチャーシューや卵もよし、ぜひ海苔も加えたいところです。

血液を作ることに関係する葉酸(ビタミンB類)が抜群に多く含まれている海苔は、ビタミンD以外の栄養素はすべて入っているという素晴らしい食材です。普通のラーメン屋さんで出てくる海苔は3gほどですが、家で作るラーメンでは10gぐらいを推奨します。それらを足していけば、少しはヘルシーになります。