寝っ転がってスマホで書いた芥川賞
人間の脳にとって「道具」は大切な存在であるが、それを十分に使いこなすことは案外難しい。
最近の仕事や生活において中心的な役割を果たしているのはなんといってもスマートフォン(「スマホ」)であろう。
目覚めから眠るときまで、片時もスマホを手放さないという人は多い。今や、スマホは私たちの生活の「ど真ん中」にある。
ところが、そのスマホを私たちが使いこなしているかというと、そうでもない。個人差もあるだろうが、体感的にはそのポテンシャルの1%も使っていないというのが現状ではないだろうか。
電車の中で、さまざまな人がスマホを使っているのが位置の関係で目に入ってしまうことがある。画面の中を色とりどりの丸が落ちていったり、ニュースサイトらしいテクストが見えたり、メッセンジャーアプリが立ち上がっていたりする。
スマホを使ってゲームをしたり、ニュースを見たり、メッセージをやりとりするのは普通に行われていることだろうが、スマホの可能性はそれだけではない。
インターネットに接続しているということは、ありとあらゆる情報にアクセスできるということである。