2021年1月の大学入学共通テストから導入される英語民間試験。大手予備校講師の小池陽慈氏は「柴山昌彦前文部科学大臣は民間試験の導入に反対する声に対し、ツイッターで高圧的な反論を繰り返しています。大学入学共通テストでは“対話力”が問われているにもかかわらず、対話を拒む姿勢は自己矛盾です」という——。

「こうした行為は適切でしょうか?」とツイッターで“口撃”

前文部科学大臣の柴山昌彦氏が自身のツイッターでの発言をめぐって物議を醸しています。

騒動は2021年1月の大学入学共通テストから導入される英語民間試験に関すること。2019年9月、文科相だった柴山氏は、英語民間試験の実施団体として「英検」と協定を結んだとツイッターで報告しました。

写真=時事通信フォト
衆議院本会議で答弁する柴山昌彦文部科学相(当時)=2019年3月14日、国会内

これに対し、「高校教員」と「高校3年生」を名乗る人がツイッターで英検に対する不満を述べ合い、教員が「次の選挙ではこの政策を進めている安倍政権に絶対投票しないように周囲の高校生の皆さんにご宣伝ください」と書き込みました。それを受ける形で高3生は「私の通う高校では前回の参院選の際も昼食の時間に政治の話をしていたりしていたのできちんと自分で考えて投票してくれると信じています。今の政権の問題をたくさん話しました。笑」と投稿しました。

柴山氏は教員と高3生のやりとりに対し、「こうした行為は適切でしょうか?」というコメントをつけてツイートしたのです。柴山氏のツイートは話題になり、一部からは「どこが不適切なのか」といった批判が寄せられました。