格付けレーティング時代、「五つ星」になれる人、なれない人

最近、いろいろな局面で、個人のレーティングの問題についての議論を見かけるようになった。

taa/PIXTA=写真
評価、格付けを意味するレーティング。店、物のほか個人も対象となる時代だ。

インターネット上で活動をする中で、さまざまな個人データを収集することが可能になり、人工知能による解析も進んでいる。そのような技術の発展自体は、これからの時代の「インフラ」として必要なことだろう。

時代の流れの中で、ある個人がどれくらい信用できるかという「信用スコア」をはじめ、さまざまなレーティングが用いられることは不可避なのかもしれない。

問題は、レーティングがどのように使われるかである。ある個人の経済活動、趣味嗜好、性格、能力などに関するレーティングが計算された後、どのように流通して企業や政府によって利用されるのか。この分野の趨勢が、これからの私たちの生き方に重大な影響を及ぼす。

世界の中の流れを見ると、ある個人の社会的評価のレーティングが生活のさまざまな分野に影響を及ぼすような国も出てきている。評価が低いと飛行機のチケットが買えないほか、住宅ローンが組めない、学費が借りられず大学に進めないなど、生きづらくなるようなケースもあると聞く。