ぴったんこカンカンのカエルはテレビマンそのもの

テレビを見ていて思いませんか?「どこも同じような人が同じようなコトしてる」と。だって、そうなるように「中の人」は作っています。だから既視感を与えてしまう。

昼夜おもしろい番組を作るために、テレビマンは死に物狂いで働いています。でも、テレビという井戸が閉鎖的で、その中のルールは特殊で、井戸の外は中とは全然違う世界だと知らずに、みんな死に物狂いで働いているカエルさんです。

TBSの人気番組「ぴったんこカンカン」のキャラクター「ぴったんこカエル」は「カエルの王様」です。このキャラクターは、僕の尊敬するバラエティ番組の師匠が作り、そのカブリ物には師匠本人が入っていました。当時の僕は何気なく、「キャラはカエルなんだなー」と思っただけでしたが、組織から外に出て思うのです。あのカエルはテレビという井戸で働く「中の人」のメタファーだったのだと。

僕もバリバリの「井戸生まれのカエル」でした。ただ、時々、井戸の外の情報も入ってきます。好奇心旺盛の僕は、外の情報を見聞きしながら、それを体感したい気持ちを抑えることができなかった。そして、井戸の外に出ました。46歳の「出世」の決心です。

新年の抱負「日本人をやめよう」

僕が本格的に退社を意識し始めたのは退職した年の正月です。新年が始まる頃というのは、柄にもなく抱負とかを考えたりしますよね。僕はその年の正月、ふとこう思ったのです。

「日本人をやめよう」

続いて、こうも思ったのです。

「では、僕は何人か?」

少なくとも大地と空気がないと生きていけないので、宇宙空間で生きる者ではない。「なら地球人はやめられないな」。てことで、その日から決めました。

「自分は地球人である。地球のためになることだけやろう」「日本のためになる」という理由だけで何かをやるのはやめ、「地球のためになることで、なおかつ日本のためになること」をやっていく。だから、「日本のためにはなるけれど、地球のためにならないならば、やらない!」と決めたのです。