「ラグビー経験」を生かしてハブになると自然と情報と人脈が……
好きなもの、得意なものがあったら、どんなにささやかでもそれを自分の「ラベル」にしよう。それは仕事に関係がなくても構わない。
僕の場合は「ラグビー好き」というのをラベルにしている。高校、大学とラグビーをやっていて、オックスフォード・ビジネススクールでも試合に出ていた。どうやってラベルを貼ったかといえば、「初心者にラグビー観戦のコツを教えるイベント」というのを定期的に主宰した。
フェイスブックなどで人を募ってスタジアムに行き、「複雑なルールですが、3分間でわかるように説明します」と教えて、一緒に観戦する。最初はどう説明するかが難しかったが、試行錯誤した今ではかなりわかりやすく教えられるようになった。
「初めてラグビーを見たけれど、最高でした!」なんて言ってもらえて、好評だ。
こういうことを定期的にやっていると、それだけでラガーマンのなかでのネットワークが広がりやすくなる。今では有名な元ラガーマンやラグビーの国際試合「スーパーラグビー」に参加しているような有力チームのチェアマンとも、会った際に一気に距離を近くすることができる。
「僕はラグビー好きを超えて、ラグビーを広める伝道師目指してますんで!」
情報と人脈が「自分経由」で交流し、存在価値が高まる
そんな話をすると彼らは喜んでくれ、ラグビーコミュニティーとの交流が始まったのだ。
一方、「初心者にラグビー観戦のコツを教えるイベント」の参加者は、ラグビーになんとなく興味があるというゆるいつながりだから、職種や特性はさまざまだ。プログラマーもいれば、ファイナンスに強い人、イラストを描いている人もいる。
彼らとラグビーコミュニティーは、何もなければつながらないが、僕がハブになることで、「ラグビーチームのキャラクターデザインを変えたい」というコンペに、イラストを描いている人が参加するといったことが起きうる。
ひとつのコミュニティーをまとめるだけでなく、ハブになって別のコミュニティーとつながり、人と人の橋渡しをする。そうすると情報と人脈が自分を経由して交流し始めるから、自分の存在価値が一気に高まり、より強いハブとなる。つながりが広がる過程でソフトスキルもハードスキルも上がっていくし、ビジネスに役立つことは言うまでもない。何よりたまらなく楽しいことは保証する。