積極的な広告展開は「もろ刃の剣」
4つ目は、既存の看板商品に続くヒット商品を生み出せないこと。
本事例では「レヴール」に次ぐヒット商品に恵まれなかったことが、業況悪化を早めた。「レヴール」以外にも約20種類のブランドを展開していたが、最後まで「レヴール」は超えられなかった。うまくいかなかったときのダメージは新興企業ほど大きい。
そして5つ目は、積極的な広告展開が、もろ刃の剣となること。
さらなる成長を目指す新興企業が、赤字覚悟の先行投資として多額の広告宣伝費を投じる例はよく見られる。将来を見据えた動きとして評価もできるが、成功が約束されたわけではない。一方で、広告宣伝費を抑えたとたんに、売上が減少に転じるケースも少なくない。要するに、目先の利益と、将来に向けた投資のバランスをどう見極めていくかが、新興企業経営者の腕の見せどころなのである。