「えー」「あのー」とついつい発していないか

いろいろな挨拶やプレゼン、あるいは結婚式のスピーチの出だしで「えー」をつけるケースをよく聞きませんか。

「えー、本日の議題ですが」
「えー、本日はお日柄もよく」

こうした「えー」は、口にした本人すら意識していないケースが多いものです。

「あー、えー、えっと」「えーと、その」などの「不必要な言葉」は耳障りですが、自分でも気づかぬうちに口にしていることが多いのです。このような意味のない「えー」をつける癖を止めましょう。この「えー、あのー」を減らすだけで、非常に話が聞きやすくなる、スピーチがうまくなるのです。

こうした必要ない言葉を、英語では「(フィラーワード)」といい、埋めたり、詰めたりするための「意味がない言葉」とされます。こういう「要らない意味のない言葉」は極力なくしていきましょう。

人は次に何を話していいかわからない時に「えー」「あのー」といった言葉で、間をつなごうとします。沈黙となってしまうのを恐れて、意味のない言葉でつなごうとするわけです。この「えー、あのー」症候群を克服するために、つぎの3つのステップを試してみましょう。

誰かに数えてもらうと「意外に多い……」

1.発していることに気づく

まず自分が「要らない」言葉を発していることを自覚する必要があります。

私が所属しているスピーチの団体、トーストマスターズでは、ある人がスピーチをする間に、フィラーワードを数える係がいます。そして終わった時に、「今のスピーチで、『えー』は4回、『そのー』は3回ありました」といったように報告します。

これは実際に体験すると、自分では無意識でやっていることなので、驚きます。私自身も最初は無自覚にやっていたので、自分がそんなに「えー」だの「あのー」だのといっていたことにショックを受けました。

つまり気づくためには、誰かに聞いてもらう、あるいは録画、録音して客観的に聞いて初めてわかることなのです。「えー、あのー」症候群を克服するためには、まずこの「気づく」というステップが重要なのです。

2.発する直前に気づく

今までは無意識にフィラーワードを発していたことに気づいたら、つぎは「発する直前」に自覚できるようにしましょう。「あ、出そうだな」「いってしまいそうだな」と自覚できるようになったら、しめたものです。次にフィラーワードをいわないコツに進みます。