進次郎氏がどんな「イクメン」になるのか

永田町の関心は、進次郎氏がどんな「イクメン」になるのかに移っている。今の時期の発表は、滝川さんが安定期に入ったことを受けたもので、出産は年明けとみられる。例年1月になる通常国会の召集時期に、重なるかもしれない。そのとき、どんなポストについているかはわからないが、少なくとも現在担当している厚生労働部会長(18年10月に就任)は、子育て政策を語るうえで「ど真ん中」の立場だ。

時事通信フォト=写真
党厚生労働部会長として少子高齢化対策に奮闘する進次郎氏。

これまで、今後の日本は「人生100年時代」になると訴え、少子高齢化に伴う社会保障制度改革も唱えた。18年末、妊娠中の女性が医療機関の外来を受診した際、自己負担金が増える「妊婦加算」への批判が拡大し、凍結に追い込まれたが「妊婦さんを社会全体で支えるメッセージが、誤ったかたちで届くことがないようにしたい」と苦言を呈した。「多様化してきた国民の生活一人一人の選択を支える社会をつくる」ために政治の役割があると訴えてきた。

自民党には19年6月、男性の育児休暇を義務化することを目指した議員連盟が設立された。男性の育休の取得率は女性に比べてかなり低く、そもそも社会の理解が得られていない現状を変えるため、政府に提言した流れもある。

ここは、子育てが人ごとから「自分ごと」になった進次郎氏にとって、自身が体現してみせることも、1つの選択肢ではないだろうか。今回の結婚報道でもわかったように、進次郎氏の言動が社会に与える影響力は、やはり大きい。OJTではないが「ど真ん中」にいる立場から、社会を変えるきっかけをつくる、またとないチャンスをつかんだのではないかとも思う。

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