テクノロジーが高度に発達した世界で、人間という存在はどのように変わっていくのか。独特の世界観で人類の未来を描く作家、上田岳弘。第160回芥川賞受賞作『ニムロッド』など話題作を精力的に発表しているが、じつはIT企業の役員を務めるビジネスパーソンでもある。インターネットで無料配信した後に単行本化した最新作『キュー』のテーマは、憲法9条と戦争。国の在り方をめぐって、田原総一朗と大激論した――。
5歳で作家になろうと決意
【田原】上田さんは5歳のころから作家になろうと考えていたそうですね。
【上田】僕は上に兄姉が3人います。当時はインターネットがない時代なので、兄姉はみんな本を読んでいました。4人目になると親も子育てに飽きるようで、ほったらかし。みんなの気を引きたくて、将来は彼らが夢中になっている本を書く人になろうと考えたんです。ただ、本を書く人になるというのは照れがあって、幼稚園の卒園のしおりには「本屋さんになりたい」と書いた気がします。
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